アマゾンとザッポス、他2社のブランディング戦略におけるツイッターとフェイスブックの使い分けとは?

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アマゾンとザッポス、他2社のブランディング戦略におけるツイッターとフェイスブックの使い分けとは?

 今日は「アマゾンとザッポス、他2社のブランディング戦略におけるツイッターとフェイスブックの使い分けとは?」です。

 クライアントからはよく、フェイスブックとツイッターのどちらを使うべきかと質問を受けるが(中略)ブランディングの取り組みに取り掛かる際には、この2つをうまく使い分けるべきだとも考えている。(中略)

 ブランディングのツールとして両者の違いは“時間と深度の尺度”だ。私は、この点をこう考える。ツイッターはどちらかといえば早期警戒システムで、何かが起きた瞬間に、マーケターにそれを知らせ、迅速な対応の機会を与える。(中略)

 フェイスブックはより詳細に深く語ることがブランディング戦略にふさわしいとき、企業が利用するソーシャルメディアツールだ。

 ツイッターが防御的なブランディング戦略に最適なのに対し、フェイスブックは、消費者をより具体的な形で関与させ、より多くの情報を消費者に与え、さらにそのプロセスを通じてより多くの消費者情報を獲得するのに最適なフォーラムだ。

 世界でトップクラスの戦略的ブランド・コンサルティング企業の1つであるランドーアソシエイツ。そのニューヨーク支社で、マネージング・ディレクターを務めるのが著者のアレン・P・アダムソン(ALLEN P.ADAMSON)。

 本書によれば、ブランディング戦略において、フェイスブックとツイッターの両者をうまく使い分けるべきで、その使い分けには両者の違いである“時間と深度の尺度”が関わってくるという。

火災報知機としてのツイッター活用。アマゾンの場合。

 著者は本書のなかで、ツイッターを“防御的なブランディング戦略に最適なツール”としている。そして、実際にツイッターを活用した事例としてアマゾンとザッポス(靴を中心とした米国最大級のアパレル関連の通販サイト)が紹介されている。

 たとえば「アマゾンが同性愛関連の書物を売り上げランキングから外そうとしている」。そんな気配を人々が敏感に察したとき、即座にその件に関わるツィートやリツィートが増加した。一般的に、この手の“騒動”や“炎上”は企業側の早急な対応が求められる。対応に手間取る、あるいは問題が起こっていることに気付かない。そうなれば、“火の手”は対応できないほどに大きくなってしまう。

 アマゾンはツイッターを基にこの騒ぎにいち早く気付き、「そのような事実は一切ない」とすぐさま否定することができた。火は“小火(ぼや)”のうちに、すぐ消し止められたのだ。

顧客がついクチコミしたくなるザッポスの神対応。

 また、同様のケースは米国最大級の通販サイトザッポスでも起こった。ある日、ザッポスの顧客サービス窓口に電話した男性は、永遠に感じられるほど長い時間電話口で待たされた。男性は常に対応の良さで評判のこの企業に、これほど長時間待たされたことに驚いた。そして、その事実を知り合いに対してツイートしたのだ。

 きめ細かいデジタル・モニタリング・システムを所有するザッポスは、すぐに不満を抱えた顧客がいるというニュースをキャッチし、男性に対して謝罪のEメールを送ってきた。顧客サービスで起きた不測の事態を説明するだけではない。言うまでもなく、そこには将来ザッポスで購入した際に使える嬉しいクーポンがついていた。

 クレーム対応は思わず顧客がクチコミしたくなる素晴らしい顧客サービスへと変わったのだ。

能動的に絡み、より多くを与え、より多くを獲得する。

 著者は本書のなかで、「ツイッターは防御的なブランディング戦略に最適」。一方で、フェイスブックを「消費者をより具体的な形で関与させ、より多くの情報を消費者に与え、さらにそのプロセスを通じてより多くの消費者情報を獲得するのに最適なフォーラム」だとしている。

 つまり、フェイスブックは“能動的に交流し(絡み)、より多くを与え、より多くを獲得する”ツールに適しているというのだ。

 ブランドのフェイスブックページは公開されたプロフィールであり、企業と消費者、あるいは消費者同士の思慮深い会話が促進されやすい場である。実際にこれを利用しているのがサウスウエスト航空である。サウスウエスト航空は、自社のブランド体験をより心地よく手頃な、さらには楽しいものにするために、どのような改善が必要かと文字通り忠実なファンにたずねている。

顧客の生の声を聞け、マーケ費用削減にも繋がる。

 また、フェイスブックをより良いブランド体験作りに利用した最も顕著な例としてフォードがフィエスタという車種をアメリカ市場に売り出した際のキャンペーンも紹介されている。

 フィエスタは2008年3月からヨーロッパで最も売れている車の地位を維持していた。フォードは2010年にフィエスタの米国発売を控え、米国のドライバーたちからもフィードバックを得たいと考えた。

 そのため、フォードは100台のヨーロッパ仕様車を用意し、それをウェブ上の様々な分野で影響力を持つアメリカ国内在住の重要人物たちに貸し出す。そしてフィードバックを求めようとした。この試みには多くの反響があり、製品を改良し価値を高めるために多くの投資を行なう前に、顧客の生の声を聞ける貴重なケーススタディになった。また、フェイスブックページ上で公開されたおびただしい数のフィードバックはさらに、企業にとってはマーケティング費用の削減にも繋がったという。

まとめ。

 まとめ。ツイッターは早期警戒システムで、何かが起きた瞬間に、マーケターにそれを知らせ、迅速な対応の機会を与える。炎上を未然に防ぐ火災報知機としての機能的価値がある。

 一方で、フェイスブックはより詳細に深く語ることがブランディング戦略にふさわしいとき、企業が利用するソーシャルメディアツール。“能動的に交流し(絡み)、より多くを与え、より多くを獲得する”ツールに適している

 ここで紹介したのはあくまでフェイスブックやツイッターを活用した一例に過ぎない。しかし、自社でツイッターやフェイスブックをビジネス(とりわけブランディング戦略)に活用する際の参考になるのでは?と思う。

 なお、ここで引用した書籍「利益を生み出す熱狂ブランドの作り方(原題:The Edge:50 Tips from Brands that Lead)」は現代のブランディングを勝ち抜く数多くの方法が紹介されているのでオススメ。著者が世界的に最も認知されているブランドの経営トップにインタビューし、経営トップがブランドのサクセスストーリーを話しており、非常に興味深い内容になっている。

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利益を生み出す熱狂ブランドの作り方

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2014-10-17 | Posted in 未分類No Comments » 

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