完全に良書。購買選択における自身や他の科学者たちの研究を参照し、科学的根拠もある、説得力ある本。

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カスタマーレビュー

完全に良書。購買選択における自身や他の科学者たちの研究を参照し、科学的根拠もある、説得力ある本。

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★★★★★ 完全に良書。購買選択における自身や他の科学者たちの研究を参照し、科学的根拠もある、説得力ある本。
2004/12/22 By Gaetan Lion
レビュー対象商品: 購買選択の心理学

 完全に良書。著者のバリー・シュワルツはある種、業界を大きく揺さぶるような主張をしているが、自身で行った研究結果や、他の科学者たちの研究を参照しており、科学的根拠がしっかりとした説得力ある一冊になっている。非常に楽しく読みやすい本だった。これを読めば、多くの学びがあると思う。

 本の構成としては、内容がいくつかのパートに分かれている。最初のパートでは、良い決断から生まれる満足度、ポジティブな気持ちは、まずい決断をした際に生まれるネガティブな気持ちほど大きくないということ。このため、人々は、何かを得ること以上に失うことに過敏に反応をしてしまうという。

 良い石鹸とひどいシャンプーを購入すれば、プラマイゼロなように思うかもしれない。でもそうではない。良い石鹸を手に入れることができたワクワク感よりも、質の良くないシャンプーに対してがっかりする気持ちのほうが大きくなってしまうのだ。

 次のパートでは選択肢の数について考察している。選択肢が多いほど、ひどい選択を選んでしまう可能性が高まる。加えて、良くない品物を手に入れたことをくよくよ悩んでしまうという(なぜなら、もっと素晴らしい選択肢はたくさんあったはずだから)。一方で、選択肢がありすぎる場合、良い選択をしても満足度はさほど上がらない。著者は満足度が飽和してしまうことを示唆している。そうこうするうちに、不満が大きくなり、ネガティブな気持ちが生まれてしまう。

 第三のパートでは、購入者は「追求者」タイプと「満足者」タイプの2種類に分けられるということ。「追求者」は常に、あらゆる購入に対して最高の選択をしようとする。結果、取るに足らない購買行動に対しても徹底的な調査をしてしまう。購入前後に調査をし、購入見込みの高い製品やサービスを基準にして、他の選択肢すべてに対して目を光らせる。このような心理状態では、最終的に購入したモノに満足できない。自分の決断力に疑問すら抱いてしまうことを避けられない。せっかく、比較や調査に労力を割いたのに、不満だけが残ってしまう。これが「追求者」タイプの人が陥りがちな悪循環だという。

 「満足者」はこれとは真逆に位置する。購入しようというものに対して比較的無関心。もちろん購入前にはかなりの調査をするが、購入後には何もしない。彼らにとって、製品のほとんどは基本的には同じ機能が備わっているという理解。顧客満足度を左右する基準とはならない。

 私たちの多くはこのどちらかのタイプに当てはまる。著者は、読者が「自分自身はどちらのタイプなのか?」を判別するためのテストを用意してくれているので、試してみて欲しい。非常に興味深い。

 第四のパートでは「追求者」と「満足者」が生活をしていくうえで感じる満足度について考察されている。ご想像通り、一般に「追求者」は「満足者」よりもスペックが高いものを購入する傾向にある。

 より優れた選択をするためには、情報や調査が役立つ。しかし、逆説的に言えば、「追求者」は「満足者」ほどに“購入”という行為自体を楽しむことができない。この他、購買選択に限らず、求人や採用について触れている点も非常に面白いので一読の価値あり。おすすめの一冊。

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購買選択の心理学

商品詳細
2014-10-07 | Posted in 未分類No Comments » 

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