いくら言葉を尽くして説明しても、その良さが伝わらない時は、アウトプットの姿を見せてしまうこと。

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いくら言葉を尽くして説明しても、その良さが伝わらない時は、アウトプットの姿を見せてしまうこと。

 今日は「いくら言葉を尽くして説明しても、その良さが伝わらない時は、アウトプットの姿を見せてしまうこと。」です。

言葉を尽くして説明しても良さは伝わらない。

 2010年4月のサイバーエージェント藤田社長のブログにこんな話しが紹介されていました。

 少し早い誕生日プレゼントということで、アメリカ西海岸に出張に行っていた社員たちからipadもらいました。(中略)iphoneとitunesを普段から使っている人にとっては、これは普及すると直感する端末だと思います。噂は色々聞いてましたが、やはり触ってみるのが一番です。

 ブログが出現した時、それまでの掲示板や日記サイトと何が違うのかよく解らなかったけど、使ってみて初めてその可能性を実感したり、最近ではtwitterの説明を何度聞いてもつぶやきの何が面白いのか解らないのと同じで、ipadも触って使って初めて解りました。

 結果から考えれば、新規事業は関係者に言葉を尽くして説明するよりも、アウトプットの姿を見せてしまったほうが判断を間違えないとも言えると思います。少しの差が実は大きな違いになっているケースをディテールの違いの説明を積み重ねて全体を理解してもらうのは困難だからです。逆に言えばいくらプレゼンや企画やコンセプトが良くてもアウトプットが駄目だったらダメなのですが。

 ソーシャルメディアや新しくローンチされたデバイスは、この傾向が特に顕著ですが、それまで世の中に無かった(定義されていなかった)ものを、いくら言葉を尽くして説明しても、その良さはなかなか伝わらないものです。

 LINEやTwitter、Facebookをやっていない友達に、その良さをいくらロジカルに説明しても、なかなか本当の意味での面白さや、可能性を実感させることはできません。例えばLINE一つをとっても、

・無料で連絡が取り合える。
・過去のやり取りが埋もれないから、メールより見やすい。
・可愛いスタンプがたくさんあって、コミュニケーションしやすい。
・皆が使っている。

 などなど。その良さをロジカルに伝えようと思えばいくらでも言葉を尽くして説明できると思います。しかし、実際使ってみないと既存のコミュニケーション方法との違いを見出しにくいものです。逆に、一度使ってしまえば、いつの間にか自然な形で生活の中に溶け込み、無くてはならない存在になる良く出来たアプリだと理解することができます。

iPhoneでさえ発売前は否定的な意見が多かった。

 同様に、日本で初めてiPhoneが発売された日の2ちゃんねるに否定的な意見ばかりが書き込まれたことも非常に有名な話です。

・赤外線通信機能が無い。
・携帯専用サイトが見られない。
・FLASHやJAVAが含まれているWEBサイトも見られない。
・サイトやメール本文をコピー&ペーストが出来ない。
・電池交換ができない。
・ワンセグが付いていない。
・モバイルスイカやお財布機能は無い。
・着うた、着メロは買えない。

 などなど、iPhoneを批判するロジカルな意見が多くありました。

 今考えると、これらの批判は完全に的外れなものだと分かります。そもそも、今もなおiPhoneに搭載されていない機能も多くあり、いかにこの言葉を尽くした説明(議論)が不毛なものだったのかが分かります。

 この「使ってみて初めてその可能性を実感したり…」というのは、決して今に始まった話しではありません。

 1970年代初め。ポロライド社の創業者エドウィン・ランドは、苦戦していた。SX−70というインスタントカメラのアイデアを自社の幹部に売り込むことに。昔からのランドの仲間でさえ、大衆市場向けの製品としては手が込み過ぎている、という意見だった。

 ランドは、幹部たちを自分のオフィスに招くことにした。部屋には、ゴム製のカエル、紙製のトラ、カラフルな毛布を置いておいた。自分のオフィスに入ってきた幹部たちにランドは、写真を撮らせた。特徴のある「ウィーン」という音とともにカメラからカエルやトラや毛布の写真、しかもフルカラーの写真が出てくるにつれて幹部達は納得した。

 社の将来をその目で見て、触れたからだ。SX-70は大ヒット商品になった。

 いつの時代であっても、あなたが売り込もうとしているアイデアやサービス、製品が、まだ世の中に無い(まだ定義されていない)ものであれば、いくら言葉を尽くして説明しても、その良さはなかなか伝わらないかもしれません。

 そんな時は関係者に言葉を尽くして説明するよりも、アウトプットの姿を見せてしまうこと。プロトタイプや試作品をアウトプットの形で見せて、少しの差が実は大きな違いになっていることをプレゼンする。そのほうが、より売り込み相手を納得させることにつながるのかもしれませんね。

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2015-04-06 | Posted in 未分類No Comments » 

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