常識の壁をこえて こころのフレームを変えるマーケティング哲学(オーディオ・CD)

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常識の壁をこえて こころのフレームを変えるマーケティング哲学

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しかし、このようなルールは実際のところ……。

 私たちは、とかく「ルール」を欲しがる。キリスト教徒なら「モーゼの十戒」という立派なルールがある。それだけのルールがあればもうよさそうなものだが、十戒をきちんと守っている人もろくにいないくせに、皆して新しいルールを欲しがるのだ。

 首都ワシントンには、これまでに議会がつくったおびただしい数の法律がある。ところがそれでもまだ足りないらしく、議員の働きぶりは、つくった法律の数で評価される。

 自己啓発や成功哲学の世界でも、誰も彼もが新しいルールを唱えている。自己啓発の古典とも言うべきナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』が紹介しているルールは13個。ベストセラーになったスティーブン・コヴィーの『7つの習慣』が提唱しているルールは、その名の通り7つだ。

 著名なビジネススピーカーのジグ・ジグラーは「成功を収める人間の資質」を唱えている。湾岸戦争で多国籍軍を率いたノーマン・シュワルツ将軍も、リーダーシップに関するセミナーで演壇に上がると「ルールその31」だの「ルールその2」だのに言及する。

 しかし、このようなルールは実際のところ、どの程度役に立つのだろう。

「いまだかつて考案されたなかで最も滑稽な跳び方」。

 1960年代まで、陸上競技の走り高跳びのコーチは皆がみな、正面を向いたまま頭からバーに跳び込めと選手に教えていた。この指導は理屈にもかなっていた。跳び込む先が見えている方が怖くないし、助走の勢いをそのまま跳躍力に変えるためにも真っ直ぐ跳び込むほうがいいはずだ。

 だが、そんな常識をあざ笑うかのように、あるとき、ディック・フォスベリーという若者が体をひねって背中からバーを越えてみせた。助走してバーの前まで来ると、右足を軸に180度体を回転させ、空中であお向けになってバーを越したのだ。

 タイム誌は、「いまだかつて考案されたなかで最も滑稽な跳び方」と書いた。みんながばかにして笑った。公式の大会ではこの跳び方を認めるべきでないという声すらあがった。しかし、フォスベリーはこの「背面跳び」で大会に出場し続け、とうとうオリンピックまで制し、専門家を悔しがらせた。

 これは、「常識」がコケにされたほんの一例にすぎない。

すねがどこまで見えるかでその日の「成果」を測った。

 この本は常識や格言の類を打ち破ることをめざしている。しかし結局のところ、「ルールは破られるためにある」という最もありふれた格言こそ、究極のルールなのかもしれない。

 背面跳びのエピソードで思い出した。私は子どものころ、バスケットボールをして遊ぶときに野球のボールを投げるみたいに片手でフリースローを投げていた。それでも、ほとんどはずしたことがなかった。中学に入ると、体育の教師にしつこく指導されて自己流の投げ方を改め、ゴールの正面に立って両手で投げる普通のフリースローのやり方を覚えた。

 ところがこの「正しい」投げ方をマスターすると、3回に2回はフリースローをはずすようになってしまった。その教師は、私のバスケットボールへの情熱も奪ってしまった。こんなばかげた「ルール」をおしつけられなければ、ひょっとするとバスケットボールを続けて奨学金をもらって名門大学に進み、いまごろはNBAのスーパースターになっていたかもしれないのに。

 私はいつも常識という常識をすべて疑ってかかってきた。そのせいで、子供のころ教会の教理の講義に出席するのを遠慮してほしいと言われたことがある。牧師を質問攻めにして迷惑がられたのだ。名前は忘れてしまったけれど、牧師がいつもダボダボのズボンをはいていたことだけは覚えている。

 私の質問攻めに腹を立てると、顔を真っ赤にして飛び跳ねた。牧師のズボンの裾がまくれ上がって、すねがどこまで見えるかで、私はその日の「成果」を測ったものだ。

どの世界にも、成功のためのルールがあるが……。

 私の本業は広告の制作だ。広告の世界には、いい広告をつくるための鉄則といわれているものがごまんとある。業界の常識なるものも掃いて捨てるほどある。私はそうした鉄則や常識をことごとく破ることによって、成功を収めてきた。

 非営利団体向けのファンド・レイジング・マネジメント誌に以前、マル・ワーウィックという広告マンが「いいコピーを書く11の方法——そしてそれらをどうやって破るか」と題した1文を寄せた。ワーウィックが何を言いたいかは読者のみなさんもおわかりだろう。どの世界にも成功のためのルールと呼ばれるものがあるが、それは破られるためにあるのだ。

 ダイレクトレスポンス広告の世界には、30年以上にわたって、新聞や雑誌に掲載する文字中心の全面広告をつくる場合の「定石」とされてきた方法論がある。ページの右下に資料請求券ないし申し込み用紙(「クーポン」と呼ばれる)をつけるというものだ。

 そのクーポンを広告の本文よりも目立たせる。たいてい太い波線でクーポン番号を区切って、でかでかと「無料お試し券」「申込書」などと書く。フリーダイヤルが登場してもクレジットカードでの支払が普通になっても、この定石は変わらなかった。それは。私やマーク・ハロルドセンなど一部の広告マンが新しいやり方を始めるまで続いた。

それなのに、この常識破りの広告は大成功を収めた。

 しかし、いまや新聞・雑誌の全面文字広告のほぼ3分の1は、私たちが先鞭(せんべん)をつけた「クーポンなし広告」だ。本文中に注文方法が順を追って示してあり、消費者はフリーダイヤルに電話するか、住所・氏名などの必要事項を書いてファクスか郵便で送る。

 クーポンはどこにもない。クーポンなしの広告に切り替えると、読者の反応が良くなった。たぶん、広告に目を通してくれる人が増えたのだろう。クーポンがなければ、普通の記事みたいに見えるからだ。

 しかし80年代後半になると、私はこの「クーポンなし広告」の方法論を破る広告のつくり方を模索しはじめた。いまではすっかり普及しているその新しい方法とは、クーポンはなしで、商品やサービスの内容を詳しくまとめて枠で囲って示すというものだ。

 このスタイルは定石に反するばかりでなく、理屈にもかなっていない。ひと目見ただけで、記事ではなく広告だとわかってしまう。しかも、クーポンつき広告と違って申し込みに便利なわけでもない。それなのに、この常識破りの広告は大成功を収めた。

 その理由はなんだったのか。それは、私にもわからない。ときとして、ルールを破るためだけにルールを破ることがいい結果を生む場合もあるのだ。

仮にそんなルールを知っている人間がいたとすれば…。

 もしかすると、この本のいちばん良いところは、このなかに書いてあることにさえ疑問を投げかけていることかもしれない。

 ノートルダム大学で経営学を教えている友人のハーブ・トゥルーがこんなことを言っていた。1つのテーマについて異なる見解をとる複数の参考文献を読ませると、最近の学生は「誰の言っていることが正しいのか」と教えて欲しいという。

 学生たちの考えるように物事が単純なら、どんなにいいだろう。アドバイスや指南はいつも1つにしてほしいとも思う。だが、どんな状況にも通用する万能のルールなど、現実には存在しないのである。仮にそんなルールを知っている人間がいたとすれば、その人は常にそのルールが本当に正しいのか疑念をもっているはずだ。

 いつでもどこでも誰にでも通用する「正解」を知っていると信じ込んでいる人間とは、ガイアナで集団自殺したカルト集団「人民寺院」の教祖ジム・ジョーンズのような人間だ。自分の知っているルールに絶対的な確信をもつ人間は危険きわまりない。

この本を読んで不愉快に思う同業者もいるだろう。

 1975年以来、私は本格的に成功哲学の世界で仕事を始めた。『人を動かす』で知られるデール・カーネギーに始まり、セミナー講師、著述家、心理学者など、実に大勢の人間がこの世界に棲息している。私はここ数年、3分の1の時間をセミナー講師としての仕事に割き、年間20万人以上の聴衆を相手に講演をしている。これまでに手がけた成功哲学の本やカセットは、何百万ドルもの利益を私にもたらしている。

 この本で私は、自分に莫大な利益をもたらしてくれているこの成功哲学の世界に、徹底的に批判の目を向けていく。ビジネスや人生全般で成功を収めるための法則とされる古典的な方法論や格言にもメスを入れる。これからウソを暴いていく格言には、成功哲学の業界の大切な「宝」も少なくない。この本を読んで不愉快に思う同業者もいるだろう。

 それならそれで一向に構わない。私に言わせれば、少なくとも1日1回は他人を怒らせるようでなければ、意味のあることを言っているとはいえない。1冊の本で何十万もの人間を怒らせるチャンスは、私にとって抗いしがたい魅力がある。

 いまあなたが従っているルールも、いつか変わる運命にあるのかもしれない。ではこれから、ビジネスの世界に「君臨」するルールのウソ/ホントを具体的に見ていこう。

目次・章立て。

監修者解説
なぜ今、ダン・ケネディなのか
ダブルバインド
過度の一般化

成功したけりゃルールを破れ!はじめに

常識なんてくそ食らえ人
ルールは破られるためにある
質問ばかりしていた子供はどんな大人になったか
絶対に正しいルールなんてない
成功哲学の世界は「ルールの王国」

第1章「ポジティブ思考」のウソ
悪の感情を成功の原動力にする
誤解されている「ポジティブ思考」
ポジティブ思考の最大の弱点
無理にモチベーションを高めることの落とし穴

第2章「生まれつきの素質がないと」のウソ
やってみないとわからない
知能テストなんて信じるな

第3章「大学くらい出ていないと」のウソ
大学を出てなくたって関係ない
武器はアイデアと行動力

第4章「謙譲は最大の美徳」のウソ
傲慢さは成功に通じる
金のことは切り出しにくい?
ただ働きはしない
自分の技能の価値を知る

第5章「礼儀正しくあれ」のウソ
全米ナンバーワン弁護士のやり口
謙虚を嫌悪する傲慢なヤツが勝つ
妥協すれば仕事を失う
「こわもてレオナ」のホテルは超一流
良い子はばかを見る
毒舌でけっこう
あなたはカメレオン人間になっていないか

第6章「クリエーティブであるべし」のウソ
当たり前のことをあなどるなかれ
クリエーティビティの落とし穴
借用ファイルのパワー
コピーできるものはコピーすべし

第7章「継続は力なり」のウソ
忍耐は万能薬でない
だめなら別の方法を試してみる
継続と忍耐は破産に通ず
エジソンのどこが偉大だったか
成功の秘訣は試行錯誤にあり
「習うより慣れろ」なんてウソだ
忍耐の美学は「倫理」にすぎない
途中で投げ出すのは悪いことか
やめるが勝ち?

第8章「運なんて関係ない」のウソ

第9章「急いては事をし損じる」のウソ
もっと速く!
勇み足も必要だ
スピード狂が最後に勝つ

第10章「仕事と遊びははっきりわけろ」のウソ

第11章「ハイテク万能主義」のウソ

第12章「お客様は神様です」のウソ
「不要」な顧客もいる
大事なのは量より質
顧客層の選り好みをすべし
一流クライアントの波及効果
年に一度は顧客の大掃除をしよう

第13章「リッチになるには時間がかかる」のウソ
勢いを見方につけるのが勝利の秘訣

第14章「元手がないと話にならない」のウソ
資金不足はただの言い訳
誰でもゼロからビジネスを始められる

第15章「商品が良ければ売れる」のウソ
商品は幻想で売れ
大切なのはどうやって売るか
商品を守ろうとするのは無意味
せっかくのアイデアを無駄にしないために

第16章「マーケティングの常識」のウソ
新しいチャンスを見つけよう
小売り業界に常識は通用しない
売上や市場シェアよりも大事なもの
ミニ・コングロマリットになろう

第17章「マネジメントの常識」のウソ
自分の直観を信用しよう
誰がビッグマックをつくったか
現場の独断専行が成功を生む
平等主義なんてくそ食らえ
えこひいき経営がうまくいく理由
ZD運動の弊害

第18章「無用の変革は禁物」のウソ
ゼロから始める興奮
常識の反対をやってみる
「どうして?」と聞く勇気

第19章 常識破りの成功者たち

おわりに

90日間保証。

 まずは、今日、試しにこのオーディオを聴いてみてください。 そして、この本に書いてある知識をあなたの仕事や生活に応用してみてください。そうすれば、自分でも驚くほどの変化を感じることができるでしょう。もし、あなたが試しにこのオーディオブックを聴いてみて、気に入らないようでしたら、どんな理由があろうと、購入日より90日間以内に、商品を返品してくれれば、代金は全額お返しいたします。(通常5営業日以内)

著者紹介。

 ダン・S・ケネディ (Dan S. Kennedy)

 ダイレクトレスポンスマーケティングの世界的第一人者であり、超一流のコピーライ ター。マーケティングアドバイザー、コンサルタントとして何百という大小さまざまな規模のクライアント企業を大成功に導いた実績を持つ。セールス、マーケティング、自己啓発分野に数多くの著書を持ち、本人とそのコンサルタント・ネットワークが100万人以上のビジ ネスオーナーの成功を支援していることから、「ミリオネア・メー カー」と呼ばれている。講演家としても、数万人規模の講演会を数多くこなし、歴代米国大統領、ドナルド・トランプ、ジグ・ジグラー、ブライアン・トレーシー、ジム・ローン、トム・ホプキンス、アンソニー・ロビンスなどの著名人との共演も数多く経験し、大成功を収めている。

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品切れ・絶版

2014-06-21 | Posted in 未分類No Comments » 

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