トライブ 人を動かす5つの原則

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トライブ人を動かす5つの原則

人間の組織には「5つの種族」が存在している(デイヴ・ローガン、ジョン・キング、ハリー・フィッシャー=ライト著)

Tribal Leadership: Leveraging Natural Groups to Build a Thriving Organization

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米アマゾン★★★★ 4.6スター。100レビュー越え。

「並外れたリーダーシップとはどのように誕生するのか。『トライブ』が今それを明らかにする。ローガン、キング、フィッシャー=ライトはチームの動きからすぐれたリーダーの発生源を探りあてたばかりか、個人とチームを卓越したレベルに導くために必要なステップも解き明かす」

——ブロックバスター社会長兼CEO、セブン-イレブン社元CEO、ジム・キーズ

「『トライブ』は、組織、仕事、生活を管理するための、新しい現実に即したわかりやすいロードマップである。本書は情報技術(IT)のみならず経営という点においても新たな理論的枠組みを示している。活気あるネットワークを作るためにすべての職業人がインターネット上に電子看板を所持するような世界で、今何をすべきかが解説されている」

——リンクトイン社同創設者、リード・ホフマン

「有意義な本だ。組織に対する私の考え方を改めさせた」

——ハーバード・ビジネス・スクール、経営学のジェシー・インドア・ストラウス名誉教授、
マイケル・C・ジェンセン

「ローガン、キング、フィッシャー=ライトは、「トライブ」という刺激的な新しい比喩表現を通してビジネス文化のリーダーシップを説く。『トライブ』は高く評価できる。なぜなら、「トライブ」メンバー(従業員)の生活の質を高めながら事業の業績も上げるような環境作りに注目しているからだ。将来に何の希望も抱けずに暮らしている、社会の貧苦にあえぐ人々に対する処方箋を提供している点でも期待がもてる」

——デロイト トウシュ トウマツ社CEO、ジム・コープランド

「『トライブ』は将来性のある研究だ。企業文化と組織ネットワークを理解するという新しいジャンルの最先端である。組織行動、コミュニケーション、リーダーシップ開発を学ぶ者にとっては必読書だろう」

——リンケージ・エイジア社会長、サミュエル・M・ラム

「とても気に入った。是非読んでみることをお勧めする。最も成功している企業が取りあげられている」

——ギャラップ会長兼CEO、ジム・クリフトン

「サイロはもういい、これからはトライブだ。サイロは集団を孤立させてしまうので、その内側にいる人は、一丸となって外の世界へ飛び出していくことができるほどまでに成長することがない。トライブは文化、言語、そして成長の大きな可能性とともに、内から外へと発展していく。『トライブ』は、グローバルな世界で成功するための最良の指南書である。サイロは失敗する運命にある」

——『ファスト・カンパニー』誌「リーディング・エッジ」のコラムニスト、
『やめようと思っても、つい同じことを繰り返してしまうあなたへ』の著者、マーク・ゴウルストン博士

「ビジネス界だけではなく国民国家にとっても、これほどまでに時宜を得た本はほかにないだろう。(中略)本書で示される理念には組織に変革を起こす力があるだけではない。人の心にも触れることができるという、実に力強いものとなっている。」

——ウォレン・ベニスによる序文より

「『トライブ』は私たちすべてに、組織に対する文化の影響について教えてくれる。今日の世界にこれだけたくさんのリーダーシップにまつわる研修や書籍や講座があっても、やはりすぐれた組織が成功するためにはすぐれた文化を築く必要がある。過去42年にわたって組織をつくり上げてきた私は、成功するための最重要要素がすぐれた文化であることを断言できる。有能な人材を雇ったとしても、彼らが協力して働くことが肝心だ。チームの文化が組織力を高め、すぐれた組織を築き上げる。『トライブ』を読むことで、確固たる文化を抱く組織作りの方法がわかることはまちがいない」

——ゲンスラー社の創設者、会長、アート・ゲンスラー

「『トライブ』には、近い将来、企業文化に不可欠となるであろう体制を早くから見通す並外れた洞察力がある。珍しく人間味にあふれていながら系統だった、この成功をもたらすアプローチは、集団から生じる価値観と持続可能な変化とに深く関わっている。ローガン、キング、フィッシャー=ライトの『トライブ』は、新たなマネジメント時代にとって大きな福音となりそうだ。」

——ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスにあるBOXの会長兼創設者、『コンサルティングの悪魔:日本企業を食い荒らす騙しの手口』『The Play Zone(プレイゾーン)』の著者、ルイス・ピーノルト

「どのようなグループのリーダーにとっても『トライブ』は非常に興味深い読み物であると同時に、自分の組織が能力の階層の中でどこに位置するのかを見極めるためのすばらしい情報源となるだろう。企業、財団、軍隊、スポーツチームなど、どのような組織を率いているかには関係なく、人々の努力を評価し、パフォーマンスを向上させる方法を決定する時には、本書の「トライブ」という基本構成概念があてはまる。(中略)[それは]企業競争のみならず、外交や軍事作戦にも応用することができる」

——ロバート・R・マコーミック・トリビューン財団CEO、アメリカ陸軍(退役)准将
デヴィッド・L・グレインジ

「よく調査されており、たいへん読みやすい。『トライブ』は、卓越した業務状態へ移行させるためのロードマップをわかりやすい言葉で語っている。著者は組織や社会が実際にどのように機能しているのかを暴いた!」

——ストラテジック・デシジョン・サイエンシズCEO、スコット・M・シェムウェル

「デイヴ・ローガン、ジョン・キング、ハリー・フィッシャー=ライトがリーダーシップに注目——そして、グループとリーダーの相互関係にも。この考え方で、組織はグッド(優良)からグレート(超一流)へ変わる」

——ボーイズ&ガールズ・クラブ・オブ・アメリカ会長、ロクサン・スピレット

組織というものは、小さな町の寄せ集めのようなもの。

 組織というものは、そもそも小さな町の寄せ集めのようなものだ。故郷の町の住人を思い出してみよう。もし大都市出身なら、ロックバンド、イーグルスのメンバーだったドン・ヘンリーの曲にあるように「だれの胸にもあるあの小さな町」を思い浮かべてみるといい。

 町には企業経営者がいて保安官がいる。聞こえてくるのは牧師の妻と学校教師の不倫話、次期町長のうわさ、町を出て行く人の話、穀物や石油の価格、あるいはウォルマートの最低賃金の情報。町の高校で人気者の保安官の息子が、父親が留守をしている週末に自宅でパーティを開く。

 それぞれの町には異なる人間がいて、その役割はまったく同じではありえない。けれども相違点よりは共通点のほうが多く、ネブラスカ州の会社からニューヨーク、果てはクアラルンプールの企業まで、どんな集団にも似たような話があてはまる。

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氷河期を生き延び、農業集落を作り、大都市を築いた。

 この小さな町のことを、「トライブ」と呼ぶことにする。あまりにも自然にできあがる集団なので、はじめから人間の遺伝子に組み込まれているかのようだ。人類にはトライブをたよりに氷河期を生き延びて、農業の集落を作り、のちに大都市を築き上げた。鳥や魚は群れをなし、人間は「トライブ」を作る。

 トライブは20~150人の集団である。ある人があなたのトライブ属しているかどうかはすぐわかる。その人が歩いているのを見かけたあなたが、呼び止めて「こんにちは」と声をかける。そんな関係であればメンバーである。また携帯電話や電子メールのアドレス帳に登録されている人もおそらくメンバーだろう。

 「150人」という数字は、マルコム・グラッドウェル著『ティッピング・ポイント。いかにして「小さな変化」が「大きな変化」を生み出すか』で一躍有名になったロビン・ダンバーの研究に基づいている。トライブの大きさがこの人数に近づくと、自然にふたつに分裂する。

新リーダーが勢いに乗るのか否かはトライブ次第。

 私たちがこれまでに調査したコーポレート・トライブ、すなわち企業トライブには以下のものが含まれている。世界有数の金融機関で働く将来有望な管理職、権威ある医療機関の医師や看護師や管理者、巨大ハイテク企業の研究開発部門、大手薬品会社の業務執行役員、南カルフォルニア大学の経営者向けMBA(経営学修士)課程の生徒である。

 企業内のトライブは仕事を、時として非常に多くの仕事をまかなっている。しかしながら、トライブは仕事のみを中心として形作られるものではない。人間の大きな取り組みの礎となる構成要素である。

 したがって、トライブの影響は、社内のチーム、企業全体、さらには傑出したCEO(最高経営責任者)よりも時に強大だ。企業では、新たなリーダーが勢いに乗るのか、放り出されるのかはトライブ次第である。トライブが、やるべき仕事の量や質を決定する。

トライブ人を動かす5つの原則2

忠誠心とかつてないほどの成果を引き出すことが可能。

 あるトライブはメンバー全員に高い水準を求め、たえず進化し続ける。別のトライブでは最小限のことを何とかやっていればよしとする。このように成果に違いがでる原因は何かというと、トライバル・リーダーである。

 トライバル・リーダーはトライブの形成、もう少し正確に言えはトライバル文化の向上に集中的に労力を注ぎ込む。もしそれがうまくいけばトライブにリーダーとして認められ、メンバーから宗教指導者に向けられるほどの忠誠心と、かつてないほどの成果を引き出すことができる。

 トライバル・リーダーが導く企業や部門は、生産性や収益率から従業員の定着にいたるまで、当該産業における業績の模範となる。彼らは優秀な人材を集める磁石のようなものだ。

その人の下で働けるなら収入減もいとわないと考える。

 人々はそのリーダーのために働けるなら収入が下がっても構わないとさえ考える。トライバル・リーダーは短期間のうちに急激に昇進し、次期CEOと噂されるほどだ。しかも何の苦もなくやり遂げているように見えるため、多くの人がその方法を不思議に思う。

 実際に尋ねたとしても、多くのトライバル・リーダーは、自分たちのやっていることの何がどう違うのかをはっきりと説明することはできないだろう。だが、本書を読むことでそれが明らかになり、彼らと同じように成功をおさめることができるはずだ。

 多くの人が知っている歴史に残るトライバル・リーダーといえば、ジョージ・ワシントンである。彼の唯一の最大の功績は、13もの異なる植民地をひとつの国民としてまとめあげたことだ。実際に何を行ったかというと、相互に関係のあるいくつものトライブに対して、民衆の声をたよりにひとつのアイデンティティを作ったのである。

ワシントンの偉業は、人に大義を持たせたことである。

 トライブのひとつはヴァージニアの富裕層で、おそらく100人に満たなかっただろう。もうひとつは大陸会議で、当初は議員が55名だった。そして3つ目が大陸軍の将校である。ことあるごとにワシントンは「トライブらしさ」を見つけては集団を統一へと導いた。

 自由の尊重、英国王が課す租税に対する嫌悪、あるいは戦争の勝利への期待感など、彼は人々を結びつけている理由を持ち出してトライブのメンバーを会話に引き込んだ。そうやってワシントンがそれぞれのトライブに共通の大義を掲げていったことで、なすべきことが具体化し、みな「私たちはすばらしい」と考えるようになった。

 ワシントンの偉業は、人に大義を持たせることである。リーダーはトライブを形成し、トライブはリーダーを誕生させた。このようにリーダーがトライブを進歩させると同時にトライブがリーダーを受け入れ、トライブとリーダーがたがいを作り上げる動き、それがトライバル・リーダーシップの作用である。

トライブ人を動かす5つの原則3

10年で24組織、計2万4千人の研究調査から成るもの。

 先へ進む前に、私たちが用いた調査方法についていくつか述べておきたい。私たちは10年という長い年月をかけて、世界中にメンバーを抱える24組織、計2万4,000人を調査した。本書で述べる各概念、情報、原理はこの研究調査から引き出されたものだ。

 私たちの心を大きく動かしたものが、できれば読者の心をも揺り動かすことを願う。それは分析の数値ではなく、調査の過程で出会った人である。信条を貫き、従業員、顧客、地域社会の住民など何百万人もの生活をよりよいものにしている人たちだ。結果としてこの本は、感動的な人々を中心に描かれることになった。

 私たちの目指すイメージを語ろう。人気のあるビジネス書のほとんどは、暖炉の火が心地よい丸太小屋のようなものである。気持ちが安らぎ、生きる勇気を与えられ、いろいろな知識を得ることができる。読めば楽しく、そこで語られる信条は読む人の経験に照らし合わせても正しいと感じられる。

人間味ある物語の背後にある、調査に基づく原理原則。

 しかし、丸太小屋は逸話の上に立てられている。この50年を振り返ればわかるように、時が流れ、景気循環に変化がおとずれると、その多くは崩壊してしまった。気持ちのよい読み物であっても、構造的な補強は必要なのである。一方、統計学的な証拠に基づいた書物もある。

 結論は信用に値するが、それを読むということは1970年代に建てられた超高層ビルの小部屋で、スチール机と蛍光灯のちらつく明かりの下にいるかのようだ。その完璧な構造は嵐にも堪えられるだろうが、そこにいると心も体も疲労してしまう。

 そこで私たちは、高層ビルのように構造的にしっかりしていながら、ペルシャの敷物やさくら材のテーブル、床から天井までの大きな窓、あるいは石造りの暖炉がひとつかふたつ備えられたような本を目指した。一言でいえば、読者が目にするのは人間味ある物語だが、その背後にある原理原則はしっかりとした研究調査に基づいたものだということである。

学術的な概念は極力避けるように努力した。

 本書で調査結果を提示するにあたって、理論の枠組みや研究指針などの学術的な概念は極力避けるように努力した。他者の研究内容を取りあげる必要が生じた時には、できるかぎり出向いて話をして、調査結果とともに研究者の個性が話に盛り込まれるように配慮した。

 私たちの研究から確固たる結論が得られた時は、データに見られることを要約してくれる人物を探し、本書の主要な論点に人間味を加えてもらった。

 この本の旅で出会うのは、アムジェン社の元CEOゴードン・バインダー、NASCAR(ナスカー)会長、ブライアン・フランス、IDEO(アイディオ)社創業者のデイヴィッド・ケリー、ギャラップ社CEOジム・クリフトン、作家のケン・ウィルバーとドン・ベック、漫画『ディルバード』の作者スコット・アダムス、女優オンキャロル・バーネット、ノーベル賞受賞者ダニー・カーネマン、そして、映画『ミラクル』のもとになった、1980年オリンピックで金メダルを獲得した米ホッケーチームのキャプテン、マイク・エルジオーニである。

トライブ人を動かす5つの原則4

原理や方法を導きだし、その新しい手法を試してみた。

 本書は彼らとその他大勢の人々、それからビジネス界にとって比較的新しい一連の研究に負うところが大きい。研究の学術的な内容が知りたい場合は、巻末の付録Bから読み進めることもできる。簡単に述べると、トライブは、自分、仕事、他人について語る時に用いる言葉から生まれる。

 ほとんどの人にとって、言葉とはただ暮らしの中にあるもので、それについて深く考えることはない。トライバル・リーダーは、ちょうどワシントンが植民地、軍隊、大陸会議のあいだに共通のトライブ語を作りだしたように、少しだけ言葉を変えて組織の方向を変える方法を知っている。トライブ内の言葉を変化させることが、トライブそのものを変革することになるのだ。

 原理や方法を導きだした私たちは、次にその新しい手法を、実験に賛同した企業や組織で試してみた。いくつかは成功したが、失敗例もあった。そこから得た教訓はまた調査の中に組み入れたので、今読んでいるこの本は、調査と実体験の両方に基づいている。

不意に全てがはっきりして何をすればいいのかを悟る。

 多くの人は、トライバル・リーダーシップは旅のようなものだという。その旅のあいだに自分自身と周囲の人の理解を深めることで、場に影響を与える行動は何かということがはっきりわかるという。

 たいていの場合、人はトライブの動きが目に入っていない。だが私たちのクライアントは、不意に全てがはっきりして自社がトライブとして見えるようになり、自分が何をすればいいのかを悟った瞬間があると語っている。第1部でまず、トライバル・リーダーとは何かということと、その語彙(ごい)について述べていく。第2章で本書のメインテーマであるトライバル・ステージを紹介しよう。

 トライバル・ステージは頻繁に止まって動かなくなる遅いベルトコンベアのように機能する。ベルトが動いている時、人は自然に次のステージへと進む。本書の序盤の章は、仕事に就いたばかりのころの初期の段階を思い起こさせることだろう。学校を卒業してまもなく、まだ職場の人間がよく分からず、自分の意見に注目してもらうのが難しかったころだ。

もし誤って作動させてしまうと不振を助長してしまう。

 実際そのステージで止まったまま、トライブを形成している集団もいる。実際ほとんどの場合は中間のステージで行き詰ってしまう。本書の終盤では、自分が頂点に立ってからはどうすればよいのか、どんな場合でも物事を動かすことのできる人はどういう人間なのかを説明しよう。

 まず5つのステージを紹介し、実際に各ステージでどのような行動が影響を及ぼすのか、どうすればうまくいっていることがわかるのかにスポットをあてていく。それぞれのステージには次に進むための固有の「働きかけのポイント」がある。もし誤って作動させてしまうと、トライブの不振を助長してしまうからだ。

 本書は3つの異なる形式で執筆されている。ひとつ目は本文である物語。ふたつ目は途中挿入される「テクニカル・ノート」で、トライバル・リーダーシップの説明にあたって寄せられた多くの質問に対する答えが示してある。段階を経て知識を得たい人には、こうした専門知識が役立てば光栄だ。

トライブ人を動かす5つの原則5

素晴らしいトライブを築くための主な行動ステップ。

 3つ目は「コーチングのヒント」で、各章のおもだった目標を達成するために踏むべき具体的なステップである。さらに、概要を知りたい場合には、巻末にある付録A、トライバル・リーダーの早わかりガイドを見てほしい。すばらしいトライブを築くために利用できるおもな行動ステップが記してある。

 本書は、これまでの過程でわかったことすべてを伝えるために書き上げられた。目標は、読者のあなたが私たちの手助けがなくともトライバル・リーダーになれるようにすることである。ここで提供されるレッスンは実際に身の回りで起こったことだという意味では、私たち著者自身もまたトライバル・リーダーシップの学習者なのだ。

 そこで、あなたの成功や失敗の体験談を寄せていただけるとありがたい。そうすれば私たちもまた、ともに学ぶことができる。本書の巻末の付録Cには連絡先等が記載されている。寄せられた情報については今後、ウェブサイト、論文、大学等の講座、講演を通して明らかにしていきたい。

優秀な人が働きたい、貢献したいと思う組織の作り方。

 本書の目的は、どのようなステージにおいても、滞ってしまったベルトコンベアを動かし、また以前よりも速く進めることができる人間、すなわちトライバル・リーダーの、物の見方と手段を読者に伝えることである。

 そこから生み出されるのは、効率のよい職場、戦略的な成功、ストレスの減少、そして喜びだ。要するに、本書の主題は、優秀な人が働きたい、貢献したいと考えるような組織を作ることである。

 すばらしい組織を作るコツは、滞っている人を動かして自然に次の段階に進めるようにするための「働きかけのポイント」をうまく利用することである。十分な人数を動かすことができれば、それは、そのトライブの型をいっそう能力の高いものにできる。

 ステージがひとつ上がるたびに、できる仕事は増え、喜びも大きくなる。トライバル・リーダーシップの究極の形は、自分たちで停滞を解消することのできる人ばかりの企業、すなわちトライバル・リーダーのトライブだ。そんな本書の中身を見てみると……。

目次・章立て。

Contents 謝辞……13
序文……17

第1部 トライバル・リーダーシップとは…21

第1章 コーポレート・トライブ…22
トライバル・リーダーシップへのロードマップ
トライバル・リーダーシップの目的

第2章 5つのトライバル・ステージ…30
トライバル・リーダーシップの詳細
第1段階
第2段階
第3段階
第4段階
第5段階
トライブからつまみ出すことはできるけれど…
ステージからステージへの旅

第3章トライバル・リーダーシップのナビゲーション・システム …. 53
トライブを見つける方法
トライバル・リーダーになるには

第2部 リーダーとしての道のり: 他者を導いてステージを上がる … 59

第4章 第1段階 ; 崩壊寸前 …….. 60
第1段階とは
第1段階をのぞいてみる
第1段階:内側からの眺め
初期の第1段階
中期の第1段階
後期の第1段階
他者を引き上げる

第5章 第2段階:隔絶と離脱 …….. 73
第2段階:内部の人間の言い分とは
初期の第2段階
中期の第2段階
第2段階中期の落とし穴
コーチングの進歩

第6章 第3段階:ワイルド・ワイルド・ウエスト …….. 96
初期の第3段階
第3段階の仕組みの成り立ち
中期の第3段階 後期の第3段階
代償とは
第3段階の顕著な特徴とは

第7章 トライバル・リーダーシップへ向けた気づき …….. 127
気づきとは
気づきその1:自分は何を成し遂げたのか
気づきその2:どうすればいいのか
気づきその3:真に目指すべき道とは
気づきその4:トライバル・リーダーはパワーをいかに活用するのか
気づきの最終章:「みんながいるから自分がいる」
思い切って飛びこむ

第8章 第4段階:トライバル・リーダーシップの確立 …….. 149
第4段階ーーアイディオ社のケース
第4段階へ進む準備ができている人間を探し出す
レイアウトについての調査結果……98
リーダーからトライブを立ち上げる:数珠つなぎにして
第4段階を安定化させるためには

第3部 族長としてのリーダーシップを確立する:第4段階の定着 …….. 169

第9章 核となる価値観と崇高な目標 …….. 170
価値観をはっきりさせる
第4段階の基礎となるもの
価値観の共有の重要性
価値観を明確にする
価値観をトライブに伝える
核となる価値観を表現する方法を見つける
決定的瞬間:価値観に従って生きるのは簡単ではない
トライブを結束させる崇高な目標を見いだす
第4段階の邪悪な側面を避ける
オイル交換
価値観や崇高な目標の終わりなき追求

第10章 三者関係と第4段階のネットワークづくり …….. 202
第4段階の人間関係の構造
三者関係の構造
三者関係の力を安定させる
三者関係はイノベーションを引き寄せる
三者関係とビジネスの発展
トライブに対する三者関係の有効性を知る
一度にひとつの三者関係を築いていくことでトライブを高める
世界的レベルの三者関係に備える
第5段階への足掛かり

第11章 戦略を策定するトライバル・リーダーのためのガイド …….. 227
トライブにおける戦略の本質
トライブの戦略における5つの要素
価値観と崇高な目標
成果:その時点での成功
成果 vs 目標
第4段階の成果を維持する
資産:すばらしさを維持するための力
質問1:資産は成果を出すのに十分なものであるか?
質問2:資産は行為にとって十分なものであるか?
質問3:行為は成果を達成できるものであるか?
トライブの戦略に着手する
上下の流れを作る戦略
「私たちはすばらしい」という誓いを実現する

第4部 活力ある企業体を目指して(第5段階) …….. 259

第12章 第5段階初期:人生はすばらしい …..260
第5段階
第4段階からの卒業
第4段階に戻る瞬間
価値観の共鳴
トライブの長老の出現
ビジネスの将来像

付録 A トライバル・リーダーの早わかりガイド …….. 274
全体像
トライブ無いの文化を見分けるために、トライバル・リーダーが知っ ておくべきこと
トライバル文化を向上させるためのレバレッジ・ポイントと成功の指標

付録 B 調査について …….. 283
修辞学と組織文化の関係
システムと理論の発達
ふたたびデータ収集へ
深く掘り下げる その他の結論
終わりに

付録 C 著者について …….. 298

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90日間保証。

 今日、この本を取り寄せてください。そして、この本の中にあるちょとしたテクニックや部下を動かす秘訣を使ってみてください。それから判断してみてください。上位のトライブを築くことができればあなたはきっと、今までのように部下や上司との人間関係に悩まされることはなくなるでしょう。そして、毎日、働きがいのある仕事をこなして、今までよりもずっと楽しく仕事をすることが可能になるでしょう。もし、そうじゃなかったらこの本を返品してください。すぐに全額返金します。

著者紹介。

 デイヴ・ローガン(Dave Logan)

 デイヴ・ローガンはカルチャーシンクの創設者のひとりでシニアパートナー であり、おもにヘルスケア、不動産、ハイテク産業、政府などとの業務を率い ている。 また、彼は南カリフォルニア大学マーシャル・スクール・オブ・ビジネスで 教壇に立っている。2001 ~ 2004 年には、管理者教育と法人向けプログラム の准学部長兼常任理事を務め、その任期中に、中堅医師のための経営学位である医療経営修士号(MMM)を創設した。

 また、航空宇宙産業からハイテクの新 規企業、金融機関まで、数十の組織で新たに管理者教育課程を始動させている。 1996 年以来、マーシャル MBA 課程で、経営コンサルティング、組織設計、交渉術、経営原則、リーダーシップなどの講座を担当。デイヴは南カリフォルニ ア大学アネンバーグ校で組織コミュニケーションの博士号を取得している。 妻ハートとともにロサンゼルス在住。

 ジョン・キング(John King)

 ジョン・キングはカルチャーシンクの創設者のひとりでシニアパートナーで ある。基調講演の依頼で売れっ子の彼は、主任教員、コーチ、教育課程指導者 として全米で名を知られている。おもに新しいテクノロジー、行政、不動産会 社との業務を指揮しており、カルチャーシンクのコーチング事業とその研究開 発も手がける。ジョンはシエラ・ヘルス財団のリーダーシップ開発チームの一員であるほか、いくつもの企業内大学とカリフォルニア・リーダーシップ研究所で教鞭をとっている。

 また、南カリフォルニア大学の管理者教育課程では頻繁に客員講師を 務めている。彼のコーチング実習のクライアントや、2万 5000 人を超える研 修プログラムの修了生は、主要テレビ局と『ウォール・ストリート・ジャーナ ル』紙で取り上げられている。カリフォルニア州マリナ・デル・レイ在住。

 ハリー・フィッシャー=ライト(Halee Fischer-Wright)

 カルチャーシンクのパートナーであるハリー・フィッシャー=ライトは、小 児科医としてスタートを切って以来、ヘルスケアの分野のみならず一般の経営 管理の世界でもすぐれた専門家として知られている。2005 年にカルチャーシ ンクに加わって金融機関、教育、ハイテク産業、ヘルスケア、ベンチャー企業 に関するプロジェクトを率いるようになるまでの10年間、ハリーはコロラド州デンバーでフットヒルズ小児思春期医療の所有者兼経営者兼医師という複数の 肩書きを持っていた。

 これまでにいくつもの病院理事を経験し、現在はデンバーで会員数400人の医師会会長を務めている。品質と収益率のバランスに焦点をあてることで、ハリーはクライアント組織 において価値観に基づくパートナーシップを築くためのプログラムに着手。また各企業で、活力、目的、意欲のある能力の高いチームを作る手助けをしてい る。コロラド大学で医学士、南カリフォルニア大学で医学経営修士を取得、 ジョージタウン大学でエグゼクティブ・リーダーシップ・コーチングを修了。 医学とビジネスの両方に熱心に取り組む彼女は、コロラド大学で臨床助教授を 務めながら、南カリフォルニア大学でも管理者向け課程を教えている。夫マイケルとともにデンバー在住。

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2014-06-19 | Posted in 未分類No Comments » 

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