脳科学マーケティング100の心理技術

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脳科学マーケティング100の心理技術

顧客の購買欲求を生み出す脳と心の科学(ロジャー・デューリー著)

Brainfluence: 100 Ways to Persuade and Convince Consumers with Neuromarketing

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なぜ今脳科学マーケティングなのか?

 経済的に厳しいこのご時世、マーケターたちは、より少ない予算と人材(リソース)でより多くの成果を出すことを求められている。従来の常識では、費やしたリソースと販売の成功は対をなしている。売り込みの電話を4回かけて1回が売上につながるとすれば、売り上げを2倍にするには電話を2倍かければいい。検索連動型広告が10回クリックされて、平均1回問い合わせが来るとすれば、広告費を払い続けてより多くのクリック数を稼ぐだけでいい。

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時間と労力を費やすほど、多くの損失が出る。

 しかし「より多くのリソースを費やす=より多くの成功」というビジネスモデルの問題は莫大に金がかかることだ。最悪なのは、売り上げを得るべく費やしたはずのコストに見合う販売利益が得られないパターンだ。そうなると、このビジネスモデルは完全に崩壊だ。時間と労力を費やせば費やすほど、多くの損失を出す結果となってしまう。

顧客の脳を理解し脳科学で利益を最大化する。

 解決策は顧客の脳に訴えることだ。本書は“より賢いマーケティング”を推奨する。マーケティングや販売努力の効率性を高めるための方法は確かにたくさん在る。しかし本書では1つのテーマ、すなわち顧客の脳の働きを理解し、より少ない資金でより多くの結果を得られることを追求していく。

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広告心理学からニューロマーケティングへ。

 マーケティングやセールスの分野において、人の思考を理解し、それを活用するという考え方は今に始まったことではない。おそらく大昔の市場の商人たちも、現代の私たちが有する、人間性を見抜く力を多少なりとも持っていただろう。そして私たちは何十年もの間、数々の記事や書籍に広告心理学、販売心理学といった言葉がやたらと使われているのを目にしてきた。そして1960年代以降の1つの大きな変化がニューロサイエンス(神経科学)の発達だ。

 従来の心理学は多くの研究成果を残しているが、どれも脳をブラックボックスとして扱っていた。人に刺激を与えると、反応がある。人間の思考に関するより複雑なモデル(たとえばフロイトのモデル)は、観察と実験と推論に基づいたもので、脳科学の詳細な理解には基づいていなかった。

脳科学がブラックボックスを開いた。

 現代のニューロサイエンスは、わたしたちの脳の内側を見つめ、心理学のブラックボックスを開けるのに役立つツールをもたらした。今や機能的磁気共鳴画像法(fMRI)による脳スキャンという魔法を使えば、たとえば、高すぎる値段を見聞きしたときの脳の反応が、つねられたときの反応——つまり、痛いと感じたときの反応と非常によく似ていることがわかる。また、脳波計(EEG)の技術のおかげで、ある種の脳の活動を測定するコストが下がり、より多くの統計用サンプルデータが得られるようになったため、広告や製品の確実な最適化が行われるようになった。

潜在意識が私たちの選択を左右する。

 私たちは皆、自分のすることにはもっともな理由があり、自分が下した決断は意識的によく考えた結果だと思いたがる。私たちの決断や行動の多くに理性的な部分が存在するのは確かだが、研究者たちによって、潜在意識が私たちの選択を左右する過程が絶えず明らかにされている。それらの過程では多くの場合、意識はほとんど関与していない。

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iPhoneを使う時も脳のOSは原始的だ。

 心理学者たちは学問の初期の段階から、人間の行動は意識の管轄下にはないことを示唆してきた。たとえばフロイトは、抑圧と夢に関する複雑な理論を展開した。現代の多くの科学者は、私たちの行動は真価の歴史に起因すると考えている。進化心理学者に言わせれば、iPhoneでツイートしているときでさえ、私たちの脳は狩猟採集民だったころの基本ソフトで動いているのだ。

 新しい洞察のすべてが複雑な神経科学研究によってもたらされているわけではない。世界中で行動科学の研究者たちが人間を対象に単純な実験を行っており、私たちの脳がどのように働き、場合によっては予想とかなり異なる働き方をすることを明らかにしている。

マーケターが脳科学で結果を出せるよう探求した。

 私は2005年より「Neuromarketing(ニューロマーケティング)」という名のブログを書いており、マーケターが脳科学のさまざまな側面を活用してよりよい結果を出せるよう、多くの方法を探求してきた。ニューロマーケティングとは一体何を指し、何を指さないのか?その点に関しては、世界共通の合意はない。脳スキャンに基づくマーケティング分析だけを指す用語としてニューロマーケティングという言葉を使う人もいれば、(たとえば心拍数や呼吸を調べたりする)バイオメトリクス、指標追跡(アイトラッキング)といった関連技術を含める人もいたりする。

 私は行動研究も行動に基づく戦略も全部ひっくるめてニューロマーケティングであると定義したい。私に言わせれば、すべてはつながっている。コマーシャルを見ている人の脳が特定のポイントで活性化することをfMRIが示すのは、おそらく脳に潜在的思考や「プログラム」があるせいだろう。脳スキャンは消費者に購買行動を起こさせる「ホットボタン」がどこにあるのかを教えることはできても、ホットボタンを変えたり押したりすることはできない。

脳科学でマーケティングと商品を改善する。

 科学の分野でどう使われているかにかかわらず、ニューロマーケティングとは、要するに脳の働きを理解し、その知識を活用してマーケティングと商品の両方を改善することだ。なかにはニューロマーケティングの概念に恐ろしさを感じる人もいる。顧客を巧みに操る、非論理的な概念と見なしているのだ。私はそうは思わない。

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脳科学は優れた広告や優れた商品を生む。

 ニューロマーケティングのテクニックが適切に使われれば、より優れた広告、より優れた商品が生まれ、顧客はより満足する。誰だって気に入ったと思える商品が欲しいし、退屈なコマーシャルは見たくない。企業が効果もないのに費用ばかりかけた広告キャンペーンを売って消費者をいらつかせたほうが、消費者のためになるのだろうか?

使い方を間違えれば「悪」にもなる。

 どんなにマーケティングツールであれ、裏にいる企業が使い方を間違えれば「悪」になる。おもしろい広告や、情報を与えてくれる広告もあるが、間違った情報を含んでいたり、商品について事実を曲げて伝えていたりする可能性もある。製品保証は素晴らしい消費者利益だが、企業が要求に対処できないのであれば利益にならない。ニューロマーケティングはマーケターが顧客を理解し、よりよい対応をするために用いるテクニックの1つにすぎない。

 ほとんどの企業は、長期にわたりブランドの構築を追求して行く。ニューロマーケティングやそのほか、どんな手段であれ、消費者をだましたり操ったりしないはずだ。

科学の本でも脳科学の入門書でもない。

 本書は科学の本でもニューロマーケティングの入門書でもない。ブランディングや広告の科学的基礎を説明する試みではないのだ。(その分野に着いて詳しく論じている素晴らしい本はエリク・デュ・プレシスの「The Branded Mind(ブランド化された思考)」だ。)脳の構造図はまったく載っていない。というのも、特定の脳の構造に関する言及は最小限にとどめたからだ(扁桃体や前頭前皮質への言及が時折目についても心配ご無用。テストに出るわけではないし、脳図でその場所を性格に示せないといけないわけでもない!)。

マーケターや経営者向けの実用書。

 本書はたいそうな概念を論じる本ではない。私はクリス・アンダーソンの『Free(フリー<無料>からお金を生み出す新戦略)』(日本放送出版教会)やマルコム・グラッドウェルの『第1感「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい』(光文社)のような、1つのトレンドやトピックを非常に深く探求した本が好きだ。よくも悪くも本書はそのような本でもない。もっとささやかな、簡単に理解できる概念を寄せ集めたもので、その1つひとつの概念がニューロサイエンスや行動研究に基づいているというだけだ。

 これはマーケター、経営者、事業者向けの実用的アドバイスを紹介する本であって、科学者やニューロサイエンス・オタク向けの本ではない(あなたが科学者やニューロサイエンス・オタクであるなら、それぞれの研究に関する文献でさらに探求を深めてほしい)。

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幅広い状況に応用できるよう100個を選んでいる。

 本書では、幅広い予算、状況に応用できるよう、100のトピックを選んでいる。本書で紹介するアイデアの中にはfMRI装置のほか、大半の企業では利用できないテクノロジーを用いた金のかかる研究が元になっているものもある。ただ、各トピックは、どんな組織でも低コストで利用できるマーケティング手法を紹介している。大企業、中小企業双方のマーケターが身に覚えのある問題を見つけ、自分たちのニーズに合った規模で解決策を実行に移せるだろう。

 各トピックは、脳の働き方を示す数々の研究結果を説明し、その知識を実社会のマーケティングに結びつけるうえで、話がところどころ飛躍するものの、「私がそうしろと言っているのだから、そのとおりにしろ」とは受け取らないでいただきたい。

「賢いマーケティング」とは、顧客の脳を使うこと。

 本書の大部分はビジネス用語をを使って顧客やセールスについて語っているが、コンセプトの多くは非営利部門にも応用できる。今日の非営利団体はどこも、より少ないリソースで多くのことを成し遂げなければならない。ここで紹介するトピックの多くはその実現を助けるだろう。

 本書は前編残らず読む必要はないし、最初から順番に読む必要さえない。アイデアは大きなカテゴリーごとにまとめられているが、各トピックはそれぞれ独立しているので、自由に拾い読みをしてもらって構わない。くれぐれもお忘れなく。「賢いマーケティング」とは、あなたの脳を使うことだけではない。あなたの顧客の脳を使うことでもあるのだ!

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目次・章立て。

はじめに なぜ今脳科学マーケティングか ……… 2
謝辞 ……… 16
001 顧客の潜在意識に訴える ……… 17

Chapter 1 価格が脳に与える影響
002 セットで販売する ……… 22
003 定額料金を設定する ……… 25
004 価格をハッキリ見せる ……… 28
005 お値打ち感を出す ……… 32
006 高級品は値下げしてはいけない ……… 39
007 キリのいい数字は入れない ……… 43
008 おとりの商品を用意する ……… 46
009 二番手商品を売り込む ……… 52
010 選択肢をむやみに増やさない ……… 55

Chapter 2 五感を刺激して売り込む
011 五感を刺激するブランドをつくる ……… 60
012 嗅覚を刺激して売る ……… 63
013 特別感を演出する ……… 70
014 心地よくなるBGMを流す ……… 73
015 ブランドに合ったテーマ曲をつくる ……… 75
016 においを記憶させる ……… 79
017 香りつきの商品をつくる ……… 81
018 使いやすい容器で提供する ……… 84

Chapter 3 脳が喜ぶブランディング
019 ブランドメッセージを発信する ……… 90
020 広告で露出を増やす ……… 94
021 ファンを社員として雇用する ……… 101
022 共通の敵をつくる ……… 104

Chapter 4 紙媒体と脳の相性がいい理由
023 脳を活性化させる紙媒体を利用する ……… 113
024 臨場感あふれる写真を使う ……… 116
025 紙媒体は重く厚くする ……… 119
026 シンプルな書体を使う ……… 121
027 高級品は知的さをアピールする ……… 124
028 ときには複雑な表現を用いる ……… 127

Chapter 5 脳が喜ぶ写真の使い方
029 広告には赤ちゃんの写真を入れる ……… 130
030 モデルの目線は商品に合わせる ……… 132
031 美人モデルを起用する ……… 134
032 セクシーな広告をつくる ……… 137
033 写真入りダイレクトメールを送る ……… 141

Chapter 6 顧客の脳の信頼を勝ち取る
034「 もしも買わなかったら」と問いかける ……… 144
035 メンバーズカードで顧客を囲い込む ……… 148
036 優良顧客には特典をつける ……… 153
037 顧客の話をトコトン聞く ……… 156
038 キラー・フレーズを持つ ……… 160
039 商品を無料でお試ししてもらう ……… 162

Chapter 7 脳が喜ぶ接客スキル
040 雑談のスキルを磨く ……… 166
041 必ず2回握手する ……… 169
042 顧客には右側から話しかける ……… 173
043 いつも笑顔を絶やさない ……… 175
044 自信満々で説得する ……… 178
045 最初に小さな頼みごとをする ……… 182
046 顧客の心をつかむスタッフを採用する ……… 185
047「 あなたが一番」とほめそやす ……… 187
048 コーヒーでおもてなしする ……… 189
049 甘いお菓子で気分を高揚させる ……… 191
050 マジシャンのスキルを応用する ……… 194
051 柔らかいイスに座らせる ……… 200

Chapter 8 脳が喜ぶセールステクニック
052 店内の至るところに鏡を置く ……… 204
053 高層階にオフィスを設置する ……… 207
054「 幸せそうな人」の写真を使う ……… 210
055 役に立つ販促グッズをつくる ……… 212
056 かわいそうな子どもの話をする ……… 215
057 ブリーフケースを持ち歩かない ……… 219
058 ダメモトでお願いする ……… 222

Chapter 9 脳を刺激するコピーライティング
059 顧客の意表をつく言葉を使う ……… 226
060 シンプルなキャッチフレーズを使う ……… 229
061 シェイクスピアの文体をまねしてみる ……… 232
062 イメージしやすいネーミングをする ……… 234
063 パーセント表示は使わない ……… 237
064 魔法の言葉「無料!」を多用する ……… 240
065 魔法の言葉「新商品!」を連発する ……… 244
066 形容詞で躍動感を出す ……… 246
067 ストーリー仕立ての広告をつくる ……… 250
068「 お客様の声」をドンドン掲載する ……… 253
069 言いたいことは簡潔に伝える ……… 256
070 悪い噂が広がらないようにする ……… 259

Chapter 10 脳が喜ぶマーケティング
071 顧客の「考える」手間を省く ……… 264
072 最新情報を提供する ……… 268
073 顧客の欲望を肯定する ……… 271
074 ケチな人にお得感をアピールする ……… 274
075 浪費家に満足感を提供する ……… 279
076 懸賞やコンテストをやってみる ……… 284
077 好みにカスタマイズした商品を売る ……… 289
078 高級品をよりゴージャスに見せる ……… 293
079 商品をアップグレードさせる ……… 299

Chapter 11 男性脳、女性脳それぞれの攻略法
080 ロマンチックなアプローチをする ……… 304
081 男性にはシンプルに説明する ……… 307
082 女性にセールスしてもらう ……… 310
083 ときには色仕かけをする ……… 315

Chapter 12 顧客の脳を買う気にさせる
084 買いたくなるディスプレーにする ……… 320
085 クレームには真摯に対応する ……… 323
086 ミスをきちんと謝罪する ……… 325
087 商品はドンドン手に取らせる ……… 328
088 購買のハードルを高くする ……… 331

Chapter 13 脳を刺激する映像メディア活用法
089 CEOをテレビに出してはいけない ……… 336
090 正しいプロセスで売る ……… 340
091 感情的な広告をつくる ……… 344

Chapter 14 脳を刺激するインターネット活用法
092 ウェブサイトの第一印象をよくする ……… 348
093 黄金比に則ったウェブサイトをつくる ……… 351
094 画像や動画をドンドン搭載する ……… 353
095 ユーザーにお返しする ……… 356
096 日替わり商品を用意する ……… 359
097 年配者にわかりやすい表示をする ……… 362
098 顧客の想像力を刺激する ……… 364
099 メッセージは中央に載せる ……… 367
100 親しみやすいキャラクターをつくる ……… 369

おわりに 次は何が来るのか? ……… 373
著者について ……… 375

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著者紹介

 ロジャー・ドゥーリ―

 マーケティング・コンサルタント会社「ドゥーリー・ダイレクト社」の創業者であり、人気ブログ「Neuromarketing(ニューロマーケティング)の執筆者。コミュニティ・アーキテクト&サイトストラテジスト。カタログ販売のマーケターとしてマーケティングの世界で頭角を現す。ITビジネスに進出するかたわら、脳科学、行動科学に興味を持つようになり、独自に脳科学の最新知識をマーケティングの世界に活用した「ニューロマーケティング」を研究し、第一人者となる。

 オンラインコミュニティの構築、Webプロモーション、検索エンジンマーケティング、ダイレクトマーケティング、マーケティング戦略、ソーシャルネットワークに至るまで、幅広い分野に精通している。クライアントは、「フォーチュン500」企業から小規模のeコマース企業まで幅広く、最新の脳科学と行動科学から導き出した、クライアントのためのよりよいマーケティングを提唱している。ニューロマーケティングの「宣教師」として執筆や講演なども積極的に行い、その発言は主要メディアで頻繁に引用されている。

 カーネギー・メロン大学より工学の学位、テネシー大学より経営学修士(MBA)を取得。テキサス州オースティン在住。

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2014-06-18 | Posted in 未分類No Comments » 

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